介護現場での男女差

 職員から見た男女の違いをみていくと、介護の現場でよく男性が求められるものに力仕事がありますが、これはもちろん「力仕事だけが出来ればよい」というわけではありません。

 また女性が「力仕事をしなくてもよい」ということではないのです。介護の現場でもとめられる男性は、力だけでなく女性のように配慮ができることも要求されます。

 これは悪くいうと、普段は女性のような気配りを要求され、都合の良いときだけ男性として要求されるということになりかねません。

  誤解を招く言い方かもしれませんが経験から言わせてもらえればおおむね介護現場は女性的職場と言えるでしょう。

  この「女性的」「男性的」職場は男女比率や部署の主任が男女であるか、経営主体が何処であるかでかわってきます。つまりこれらの要素によって職場環境が「男性的」か「女性的」であるかが決まります。もちろんどちらが優れているということではありません。

  この「女性的」「男性的」とは職場の雰囲気などのことでおおむね、女性的職場では、きめ細かい配慮を考え利用者にとってどんな介護が良いかを考える反面、主観的になりやすいところがみられます。

 これに対し男性的職場では、効率よく仕事をこなそうとする反面おおざっぱになりやすい(配慮にかける)傾向があります。

  男性が主体で責任者も男性の場合、女性の職員はもっとこんな所に配慮すればいいのにとなり、女性が主体で女性が主任の場合、男性職員はなんでそこまで気にするの、なんてことになります。

  男性の中にはまったく別の業種から、たとえば金融や製造業で働いていた人が転職してくる場合、このときその人が感じるギャップは同じ業種から転職した人や学生から就職した人よりもはるかに大きいと思います。

  あくまでも個人的な経験からの意見ですが、女性職員同士のトラブルや相性が合わない場合、仕事に影響がでる可能性が高いということです。また男女間でのトラブルは内容によりますが何とか回避できることが多いです。

  送迎時男性がドライバーで女性が介護で乗ることが多いと思いますが、これは男性が力のいる状況で必要になる場合、たとえば雪国では送迎時車が埋まることなどがあります。

 しかし、これは現場の介護員には余り言わないことですが、実は女性同士の場合上記の理由などで仕事に影響がでる可能性が高いという理由から部署の責任者や経営者で実際に配慮して職員を配置していることがあります。

利用者の立場からの、職員の男女の違い

  次に利用者の立場から職員の男女の違いを見ていくことにします。よく女性の利用者には女性がよいとされていますが実際はそのひと個人によってまったく違います

  女性でも男性職員にしてもらいたい、男性で女性職員にしてもらうのは恥ずかしいから男性職員がいいなど、さまざまです。

  しかし施設などで女性利用者のトイレ介助や入浴介助を同性でしないのは配慮に欠けるという外部の意見もありますがこれは、現場を知らない人の意見と言わざるを得ません。

  これは利用者と介護者との信頼関係でかわってくるからです、最初に異性にしてもらうことに抵抗がある人でも、食事介助や様々なレクリエーションを通じて信頼関係ができればクリアーできることが多いからです。

  また実際の現場において必ず同性の職員がつけるほど職員がいることはありえません、もっと職員を増やせばすむという問題でもありません。入所の利用者に一人づつ職員をつけるのは不可能なのです、24時間見るとすると8時間交代で3人も職員が必要になりますよね。

  必ず同性でなければいけないとなると重い方を女性職員が一人で介助しなければならないことになりかねません。

  これは利用者にとっても転倒の危険が増しますし、介護者の負担も大きく、一つもいいことがありません。

  男女の違いということで色々と書いてきましたが、あくまでも一例であり、差別や優劣があるわけではありません。それぞれの特徴を生かし利用者にも介護者にとってもプラスになるような職場にするのはその人個人個人の心がけだということ忘れないでください。